さてろぐ

子どもと過ごす日々を綴っています。

中高年のアイドル綾小路きみまろさんの生き様に感動しました。

6月のある日、夫が「欲しいものがあるんやけど」と新聞広告を持ってきました。

それは「綾小路きみまろ笑撃ライブCD全10巻セット」

 

中高年のアイドル綾小路きみまろさんをご存知ですか?昨年メジャーデビュー15周年を迎えた67歳の漫談家です。

そしてわが家にやってきた笑撃ライブCD全10巻

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夫はウォークマンにダビングして通勤途中や車の移動中に聞いているようです。まじで聞きよんや~と思いながら、実は私も聞いています。お決まりのパターンなのですが、何度聞いても面白い。

きみまろさんのお馴染みのネタをご紹介しますね。

  • みんな、若い時があったんです。記憶にないだけ。
  • とてもお美しいですね、首から下が。
  • 何が食べたいの?聞くだけ聞いて、いつものおかず。
  • 言ったことは忘れ、言おうとしたことまで忘れ、忘れたことも忘れました。
  • 昔は希望で胸が膨らんでいた。今は脂肪で腹が膨らんでいる。

などなど。あるあるネタにドキッとしながらも笑えます。

潜伏期間30年、遅咲きの漫談家

綾小路きみまろさんは、18歳のときに司会者を目指して鹿児島から上京されたそうです。そして22歳で芸人の道を歩み始め、52歳でブレイク。実に30年の潜伏生活を送ってこられたそう。

きみまろさんのCDを聞いて、きみまろアンテナが立っていた私は図書館でこんな本を見つけました。

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きみまろさんは29歳で日劇より漫談家としてデビューしました。そして、森進一さんの専属司会を10年、小林幸子さんのショー司会を4年、伍代夏子さんのショーゲストを7年つとめました。

ずっと誰かの「添え物」の人生でした。

引用:綾小路きみまろ「しょせん幸せなんて、自己申告。」

それから「自分1人でどこまでやれるのか試してみたい」と自分の漫談を吹き込んだテープを作り配ることにしました。たくさんの人に聞いてもらいたいと観光バスに配ることを思いついたそうです。

毎日、5台のカセットデッキを使ってテープをダビングし、高速道路のサービスエリアでバスガイドさんや運転手さんに配り歩いたそう。

次第に「面白いテープがある」と口コミで広がり、発売したCDが大ヒット。52歳のブレイクとなりました。無料で配ったテープは実に3000本を超えたそうです。

ビートたけしさんとのエピソード

きみまろさんとビートたけしさんは、お互い無名だった20代から知っていた間柄だそうです。同じ舞台に立ちながらも、当時の漫才ブームでビートたけしさんはあっという間に大スターに。

それでも「腐ったら、終わり。あきらめたら、終わり。もう一度たけしさんと同じ舞台に立ちたい。」と毎日疲れ果てるまでネタの練習をしたそうです。

そして、30年が経ちビートたけしさんと再会する機会に恵まれたとき、「昔からずっと憧れていたんですよ」と打ち明けたら、たけしさんは「おいらがあんたに憧れていたんだよ」と言ったそうです。

たけしさんは、自分が売れてからも、きみまろさんの漫談をお忍びで見に行っていました。「なんできみまろが出てこないんだ」とずっと気にかけていたと。

ようやくブレイクしたきみまろさんを見て嬉しかったことを話してくれたそうです。「よくぞ這い上がった。同じ世代を生きた男として、あなたを誇りに思います。」

きみまろさんの原点

思えば私の人生は「努力」の連続でした。
最後まで何があるかわからない。だから、あきらめてはなりません。
二度と生まれてくることのできない人生を生きているのです。
これまで一度も死なずに生きてきたのですから、これからも元気に生きていただきたいのです。
あきらめの悪さだけが取り柄な私の半生。
若い方々、中高年の方々に、今お話ししたいと思います。

引用:綾小路きみまろ「しょせん幸せなんて、自己申告。」はじめに

 なんとなく「努力」や「あきらめない」という言葉が古くさく感じるような時代になりました。軽やかに自分の好きなことでトントンと成功する、そんな方が増えているような印象もあります。

きみまろさんは30年の潜伏期間、何をやっても成功しない、いくらやっても認められない、それでも腐らずに努力を続けたと言います。でも、この本に悲壮感はまったくありません。それは

笑ってくれて、うれしい。
私の原点は、どこまでいっても、これひとつです。

引用:綾小路きみまろ「しょせん幸せなんて、自己申告。」

この原点がぶれることがなかったから

きみまろさんは努力しなければとネタの練習に励んだわけではないように思います。この原点があったからこそ、自然と突き動かされたのではないでしょうか。

この生き様に感動しました。

こんな原点はきっと誰にでもあるのでしょうね。とっとと自分の原点を認めて、ひたすら歩いていきたいと思いました。自分の目的地を見据えることは、人生の断捨離にもつながるように感じます。